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レビュー

やっと「のぼうの城」読みましたよ。

のぼうの城
「のぼうの城」文庫版 上下巻

話題にはなっていたものの、なかなか手を付けなかった「のぼうの城」。やっと読みました。
20万部以上を発行し、2011年に映画化も決定しているらしいですね。

映画化は納得かな、と。理由はあとで描きますね。

時代は戦国、豊臣秀吉の天下統一事業の総マトメにあたる、小田原征伐の時のお話です。
秀吉は、石田三成に対し、成田氏の籠る忍城攻めを命じます。
軍功を上げる機会として気負う三成。
成田長親を中心として、男気・侠気を見せる忍城勢。

最初に、総括の感想を述べておくとすれば、まぁまぁ、面白かったです。
短い時間でさらっと読めましたし、途中で飽きてきたり、読みづまる箇所もなく、テンポがよく爽快な印象です。
歴史に興味の薄い方が逆に楽しめるのではないでしょうかね。

ただ、歴史小説、時代小説を多読されているような方には、絶対的に物足りないでしょうね。
文章の書き方自体も、初心者に向けて描かれているような感じなので、そもそもマニアは対象外な感じですね。
戦国という時代の息吹が感じられないというか、現代風に描かれています。

内容量も少ないので、それぞれのキャラクターも個性に薄いです。
なんか、みんな「イイ奴」にしたてあげられていて、人間くささが臭ってこないんですね。悪役がいないというか。
そのせいか、三成側、長親側のどちらに感情しにくいと思いますね。

文庫版での、下巻がまずかった。
話をきれいに描きすぎていて、おとぎ話を読んでいるような印象です。
戦のあとの、各登場人物後日談もいらなかったんじゃないかな、と思います。なんか後日談で興ざめしてしまったので。

最初から、映像化を踏まえて描かれたんじゃないですかね。
展開がとても映画的でありました。
すぐに、スラスラと読めて、映画的と考えたらまぁ面白かったので、一度読んでいただくのがいいとも思いますよ!
こういう書き方もいいかな、と、個人的には肯定的に読めましたし!

ということで「のぼうの城」、そこそこおススメです!

のぼうの城 上 (小学館文庫)
和田 竜
小学館 (2010-10-06)
売り上げランキング: 70
おすすめ度の平均: 3.0

2 薄い
4 読みやすいです
4 バナナマン日村にやらせたい
3 ゲーム感覚の読み物
3 あたらしい時代の時代小説ですね

のぼうの城 下 (小学館文庫)
和田 竜
小学館 (2010-10-06)
売り上げランキング: 84
おすすめ度の平均: 5.0

5 もうぅぅう!おもしろい!!
5 他に類を見ない、キャラクター時代小説